【PART1】基礎からの触診法 32ポイント

【PART1】基礎からの触診法 32ポイント(全35ページ)

 

PART1では、重要な筋肉、付着する骨・関節、施術ライン、施術ポイントを点と線で結んでマスターします。
特に筋肉については
 どの骨に付着しているのか?
 筋肉の働きは?
 どういうタイプの人が負担をかけやすいのか?
 負担をかけ続けるとどういう痛みが出るのか?
 その際の施術ポイントはどこに見つかるのか?
について詳しく解説しています。

例えば、前頭部に痛みを放つ代表的な筋肉、胸鎖乳突筋の場合は・・・

耳の後ろにポッコリと出ている骨を乳様突起と言います。
この乳様突起の触診がなぜ重要なのかと言いますとこの骨には胸鎖乳突筋という非常に重要な筋肉が付着しているからです。

 

その胸鎖乳突筋は、この乳様突起とその後に伸びる上項線に付着し、首の前を斜めに走り、胸骨柄に付着する胸骨頭とそして・・(解説続く)

この胸鎖乳突筋の働きは、主に頭、頚の安定と首の屈曲、首を前に曲げる動きと、そして首の回旋、頭を左右に振る動きになります。
ですので、例えば子育て中のお母さんやデスクワークの多い方のように、首を前に曲げた姿勢、動作を長くとる人は、この筋肉に負担をかけやすくなります。

 

そして、この筋肉に負担がかかりすぎると様々な痛みや症状を引き起こします。その中でも特徴的なのが頭痛の中でも前頭部に強い痛みを引き起こすということです。
他にも、胸の辺りに痛みを引き起こしたり、めまいや耳鳴りを始め自律神経系の症状を引き起こすこともあります。
例えばこうした症状がある方で、病院に行って検査をしても特に異常がない!という方は、この胸鎖乳突筋に原因がある方が非常にたくさんおられます。

 

そして具体的にこの筋肉のどの場所にこうした症状を引き起こす原因ができるかと言うと、ポイントは2つあります。
まず1つ目は、これらの筋肉の縁の部分になります。
ここで言う、筋肉の縁というのは表面から触れることができる筋肉の束の端の部分になります。この赤いラインの部分です。
具体的には、胸骨頭の内側の縁ライン、そして胸骨頭の外側の縁のライン、また鎖骨頭の外側の縁のラインになります。
そしてもう一つは、これらの筋肉が骨に付着する部分になります。
具体的には、胸骨頭が胸骨柄に付着する部分、そして鎖骨頭が鎖骨に付着する部分になります。
尚、こうした施術ラインや施術ポイントを正確に捉えるには、首を回旋、横を向いた状態で、頭を横に倒すと、このように筋肉の形がハッキリと確認できます。
このように首を前に曲げた姿勢を多くとる人で、特に頭の前や胸の辺りに痛みを感じる人は、胸鎖乳突筋が重要な施術ポイントになります。

 

目次

第1章 基礎知識
・脊柱、脊椎
・身体用語

脊椎の第何番目がどの位置にくるのか?この触診法がわかれば筋肉や関節の触診に役立つだけでなくヘルニア等の危険部位の位置も確認できるようになります。

 

第2章 頚・肩・背部
【骨・関節】
①乳様突起②胸鎖関節(鎖骨胸骨端)③鎖骨④肩鎖関節(鎖骨肩峰端)⑤肩峰⑥肩峰下関節⑦肩甲骨・肩甲棘(肩峰角)⑧肩甲骨・内側⑨肩甲骨・上角⑩肩甲骨・下角⑪第6、7頚椎(横突起と肋骨)

【筋肉】
①胸鎖乳突筋②斜角筋③棘上筋④棘下筋⑤菱形筋⑥肩甲挙筋⑦大円筋⑧後頚筋群⑨僧帽筋

 

第3章 腰・骨盤部
⑫第11,12肋骨⑬腸骨稜⑭上前腸骨棘⑮上後腸骨棘(第2仙棘)⑩腰方形筋⑪多裂筋・回旋筋⑫脊柱起立筋

 

第4章 下肢・上肢
⑯大転子⑰膝蓋骨、脛骨粗面⑱上腕骨外側上顆⑬腓腹筋・ヒラメ筋⑭腕橈骨筋

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